るみちゃんの未来の自分へ

三江線1



散策日:2018(H30)年4月29日(日)
JR西日本 三江線跡 【三次〜江津】
         (平成30年3月31日廃止)
距離:108.1km、駅数:35らしい
位置:広島県三次市〜島根県江津市
移動手段:自転車(三次駅からスタート)

※撮った写真660枚と多めなので端折ってレポ



7時45分頃三次駅の裏側にある転車台跡を見てから出発。
駅の正面を見るのを忘れた・・・。
JR三次駅は芸備線と三江線が合流する駅で、芸備線は現役。
汽車が走っている。ディーゼルの音が迫力あった。


駅の西側から線路が分岐し、できたてほやほやの廃線なので線路は当然のことながら残っていた。刺身で食べられるくらいの鮮度の高い廃線はこれが初めて。

線路跡をたどるのは、容易なので、線路沿いにツーリングを楽しむことにした。

線路は江の川沿いに北へ向かって下っていく。
天気は快晴で風もなく、気温もややひんやりでちょうど。
川面は静かだった。
最初の駅は尾関山駅。

駅舎には鍵がかけられており、中へは入れず。
電燈代もったいなくない?(^_^;)
駅のホームへは柵が設けられており、ホームに立つことはできず。
この柵はここだけではなく、すべての駅に設置されていた。
残念。チームジャージを着ていたので、目立つしホームには立たず。

線路は江の川を何度も渡るのですべての駅は時間の都合上行けず。
自分と同じように三江線をめぐる人が少々いるようで、
前半はこの赤い服を着た人(車)と同じペースだった。


尾関山駅周辺は街並み保存地区になっており、いろいろ古い建物が見られた。
SLが静態保存されている。

尾関山で時間を使いすぎ、1駅しか来ていないのに1時間経過。
このままでは今日中に江津に着かない!(|||◇|||;)
という事で、ちょっとペースを上げていく。


江の川は波が無く鏡面のように景色を映していた。すげ〜。

長谷駅は道路から少し高い所に位置し、階段を登っていく。

スタートして序盤であるという事、初めてのコースという事、天気がいいという事などの条件が重なり、このあたりは感動しまくっての走行だった。景色の写真も多め。

全然先へ進ま(め)ない。


式敷駅は駅舎内に過去の白黒写真が展示されていた。
開通した時の写真や、豪雪時の写真など。
駅のホームでの子供たちの写真があったりととてもいい写真が見られた。


ちょっと写真は前後するが、この周辺は石州瓦の家が多く、
景観も統一感があってとても絵になる所が多かったように思う。
ちょうど田植えの準備で、田に水が張られ始めたタイミングだったので、
水面にも反射していた。いい感じ♪

香淀駅西側の踏切は、江の川にかかる橋を渡った直後に踏切があった。
香淀駅を写真にとり、再び西岸に戻り北上。
道路には三江線コースと書かれたサイクリストの為のマークがあった。

ただ、駅めぐりというルートではなく、三江線にある程度沿って、走りやすいコースという印象。「廃線散策目的でないコース」という事は、走っていてすごく伝わってきた。


路面は荒れている所とまずまずの所があったが、落石が多く、鋭利なものばかりなので、いつの間にかタイヤサイドカット。

左の藤の花を撮影中に、パーン!と大きな音を立ててバースト。結構集中して石を避けて走っていたんだけどな〜。



パンク修理し再スタート。
このあたりはコンクリート舗装で、やや段差が気になる。
落石は少な目。


作木口駅跡横の踏切でキロポストは85km。他に自分と同じように撮影に来ている人がいた。徒歩旅かな?車は見当たらず。

気温が上がってきて暑くなってきたあたり。
川を挟んで対岸には国道が走っているが、線路沿いには細い道が続く。交通量も少な目でストレスなし。

江平駅はつつじが咲いていて雰囲気良かったが、こちらもホームに入れず。残念。

口羽駅は位置が少し分かりづらく、少しウロウロ。跨線橋の下に駅舎があった。
駅前には公衆トイレあり。

駅舎内では地元の方がホウキで掃除をされていた。
鉄道が無くなっても大切にされているようで良かった。

口羽駅は地面より少し高い位置にホームがあり、
ホーム前は目の高さに線路があった。
跨線橋のたもとには三江線開通記念の石碑とモニュメントが設置されていた。


口羽駅の後、線路はいくつかのトンネル
を抜けるので、自転車は線路から離れ
て川沿いルートを進む。線路は川を何度
か横切るのでいろんな形の橋を見る事
ができる。
大きい橋が多いので、迫力があり、
見応え十分。


自転車の方は線路から離れるので、一瞬斜度が上がったりして、ちょっと頑張る必要がある区間もあるが、おおむね楽ちんなコース。

田んぼに水がはられて綺麗だな〜と思っていると、いきなり宇都井駅が出てきた。

映像や写真で良く見ていたのですぐに分かった。



宇都井駅は三江線のシンボル的な存在になっている雰囲気でたくさんの観光客が来ていた。TVでもよく取り上げられていたし特徴のある駅舎だと思う。

自分も一度は上まで登ってみたかったが、残念ながら入口にバリケードが設けられており、入れず。残念。


宇都井駅のあと、線路は国道側へ移る。

さすがに対岸まで戻って向こうの線路を見に行く気力・体力・時間はなく、川を挟んで線路を眺めながらの走行となった。


宇都井駅の後は石見都賀駅。
位置が分かりづらく、少しさまよった。

駅の前は少し広くなっており、バスの転回地かな?と感じたが違ったようだ。

民家が建っており、男性の方が何か作業されていた。廃線直前はすごいにぎわいで、たくさんの人が来ていた事、10日ほど怪しい人が居続けたが、実はすごい人だった事、地元の神楽の話などなど、いろいろ話を聞けた。

今は時刻表を残したくて自作しているんだとか。また次に来た時にきっと見られるだろう。

あまりに何もなくなりすぎたので、記念撮影用看板なども自作されていた。
小さい子供が喜ぶそうだ。

お別れを言い、国道を走行。石見松原駅は
何でこんな所に??という場所に駅舎あり。
そこから潮駅までは緩い下りで快調な道。

潮駅も当然入れず。駅の前は桜並木だったが、
この日は葉桜。満開の時に来たらきっと綺麗だろう。




潮駅を出た後、線路は一旦トンネルを抜けて北東の方へ進む。
峠越えのようだったので、今回は沢谷駅へは行かず。
地面に描かれた三江線ルートは山越えの方向を指していた。

国道375も川沿いにトンネルを抜けるのだが、
旧道が川沿いに続いており、自転車は入れる様子。
車は侵入不可。いわゆる廃道?

落石がひどく、パンクのリスクが高かったが、川沿いで気持ちいい。
走っていると、タヌキがいて、しばらく前をテケテケ走ってくれた。



廃道を抜けて、線路沿いに復帰。
すぐに浜原駅が出てきた。国道ではないのでかなり静かな道だった。
浜原駅もまだまだ使えそうな駅舎。
駅舎の中には入れたが、この時はちょっと暑かったかな・・・。



浜原駅を出て数百m進むと右手に神社の鳥居が見えた。
鳥居と鳥居の間を列車が走っていたようだ。絵になっただろうな〜。

小さい峠を越えて粕淵駅へ。
遠くに鉄橋が見えたが、この時は三江線の鉄橋かどうかは判断できなかった。


粕淵駅は美郷町商工会と兼用の建物。

見た目は建物の一角を借りているような雰囲気だが詳細は調べず。

駅舎内に手書きの周辺地図があり、見ると鉄橋の横を歩いて渡れるとか。

行くことにした。


遠くから見えた鉄橋は三江線の鉄橋だったようで、行くとここも柵が設けられていた。当然、歩道も・・・orz。

ここを自転車で渡れたら、大分時間短縮できたのに・・・。



コンビニのような補給できる所が全然見当たらず、
ボトルも空になっていたので、自販機でジュース補給。

明塚駅は田畑の中にポツンと建つ駅舎。
周りに民家がほとんどない所だったのでどういう人が利用していたか想像できなかった。

ちょうど地元の方が田植えの作業をされていた。いい雰囲気〜♪

江の川の対岸には県道があるが、線路沿いに道は続いていた。
交通量少なく、ストレスフリー。

明塚駅を出ると、すぐ近くに水力発電所があり、
水が轟音を立てて流れ出ていた。
鉄橋と車道の橋が隣同士ですぐ手が届きそう。



石見簗瀬駅は集落の中に出てくる駅舎でホームがやたら長い印象だったが、駅舎には鍵がかけられていて、中は見られず。

この駅、印象にあまり残っていない・・・(^_^;)


乙原駅は道路より高い位置に駅舎があったが、こちらも階段下から柵が設けられておりホームへは行けず。なんでやねん・・・。

乙原駅もホーム付近まで見に行けなかったので、印象に残っていない。


乙原駅を出て少し走ると道路の拡幅工事区間があった。(←)

線路もそのうち飲み込まれそうな印象を受けたので、ここは何年かしたら無くなっていそうな予感。

その工事の末端付近に竹駅があった。このままだと竹駅も消えるかな?
駅のホームには1958年7月の刻印。ふ〜ん。

現在はスクールバスが運行されているようで、駅舎にスクールバスの時刻表が張られていた。

竹駅からは少し距離が開き、木路原駅へ。

県道から1本集落側に入った所に駅がある。
駅のホームは乙原駅と同じく道路より高い位置にある。
乙原駅と違うのはホームの高さまで階段を登れた事だった。
階段には錆びた手すりが残されており、つつじが満開だった。

木路原駅の近くに大きな木があり、藤の花が満開だった。
あまりの大きさに圧倒され、写真を撮っていると、
地元の方が少し声をかけてくれた。

ご神木になっているようで、しめ縄が張られていた。
木の横には説明板があった。
地面には去年落ちたと思われる藤の種があり、
いくつか持って帰ってきたが、芽はでるかな?(^_^;)


木路原駅から次の石見川本駅は距離は短いのだが、
地面に書かれた「三江線コース」に従って進んでみると
江の川沿いの河川敷コースへ入ってしまった。
ここを進むとなんと川本駅を素通りしてしまうのだ。

それを知らずに進んでしまい、石見川本駅を素通り。おいおい・・・。
河川敷を走り切り、県道に戻ってから駅まで少し戻った。

地面に書かれた「三江線コース」はローディーが線路沿いに走りやすいコースを案内しているだけで、別に駅を通過させる目的で書かれたものではない事がはっきり分かった。自分には不要な案内。

ず〜っと走り続けるのが好きな人には良い案内。


石見川本駅は大きめの駅舎で3月31日はこれまたすごい混雑だった様子。
有人駅だったようで、駅舎内は三江線の駅としてはかなり広め。地元の子供の絵を展示していた。

3月31日の写真も展示されていたが、訪問した時からは想像できないにぎやかな写真だった。



この日は静かな駅前だった。
廃業した店が何軒も見られ、主要な駅前としては物寂しい雰囲気。

石見川本駅前にもコンビニはなく、補給はできず。ただ、飲食店は2、3店舗ほど?
営業しているようだった。

次の駅までは特に印象に残っていないので、景色は単調だったんだと思う。

因原駅の近くでやっとこさコンビニ発見。

コンビニに行く前に駅舎と駅舎内を撮影、木造の年季の入った駅舎で、中のベンチも味があって好みな雰囲気。

この駅は貨物の取り扱いがあったようで、駅舎のすぐ横に物流の倉庫があった。
今も営業されているようで、仕事されていた。
また駅前のポストの横に洪水の水位の記録があった。
ポストの頭くらいまで水につかったらしい。

どっかの駅のホームで足をぶらぶらさせて食べようと思って持っていた食料をこの駅舎内で食べることに。

おにぎりを食べ終わって、さあ出ようとしたところで、嫁が車で追い付いてきた。
子るみは車内で午睡中〜zzz。

車に積んでいた水分をボトルにもらい、再出発。嫁は先に江津へ行くらしい。


因原駅のすぐ後に、江津に流れ込む支流で閘門が見られた。廃線となり、閘門は閉められた状態。

へぇ〜。こんな感じになるんだ。


次の鹿賀駅にも洪水の記録が駅舎に貼られていた。
かなりの水量だったことが分かる。
この駅もホームには入れず。

鹿賀駅を出て小さい川を渡るところで閘門(陸閘)が見られた。
岡山の片上鉄道跡でも見られる。
片鉄跡では陸閘門の説明看板が設置されている。

石見川越駅は小さい集落にある駅舎。
こちらは鍵がかかっていて駅舎には入れず。
駅舎の横からホームがちらっと見られたので手を伸ばして撮影。



石見川越駅から地図では県道が離れているが、線路沿いに道は続いている。

田津駅はその道沿いの集落の駅。
こちらも階段の下に柵ができてホームへは上がれず。

田津駅を出ると、右手に色鮮やかな畑が見られた。
育てている植物は何なのかは分からなかったが
結構広い面積で栽培されていた。


この辺りまで来ると、日はかなり傾いており、気持ち的には結構焦ってきていた。

線路に伸びる影が長くなり、方角的には北西方向なので
やや逆光になるので、撮影もしずらい。

あと、残りの駅はいくつだ??




線路沿いにある民家は石垣があり、うまい具合に花を育てていた。
走行中も目を楽しませてくれる。



川戸駅は駅前の舗装が綺麗になっていて最近アスファルトを敷きなおした印象。


駅舎は入ることができたのだが、中には付箋がたくさん貼られたパネルがあった。

存続を望むとか復活してくれ的なコメント、感謝のコメントもあった。すべてを読む時間はなかったのでざっと目を通し、写真などを見学。
ここも洪水の被害にあわれたようで、当時の様子がよく分かった。

あと、廃線最終日の写真も貼られていたがやはりすごい混雑っぷり。
すごいな〜(^_^;)





川戸駅から江の川南岸に道があるのだが、地図で確認する限り、切れている様子。

ちょっと見に行こうと走り出すと、支流を越える所で行き止まりの表示。やっぱり無理なんだろうか。


気にはなったが、時間がなかったので行き止まりの確認には行かず。次回の宿題となった。

区間は←の地図の通り。

行き止まりのところまで道があるように書かれているが、距離が3kmほどあるらしいので、今回はパス。

その支流にかかる橋にかけられていたのが、→の案内。

ラストランの為に、菜の花を植えました。
いい写真を撮ってくださいね的なコメント。
廃線前になると、私有地にずかずか入り込んで写真を撮る人が増えるらしい。

地元の人はそういうのを嫌がっていると思っていたのだが、ここは違ったよう。何てウェルカムなんざんしょ・・・(^_^;)

川戸駅前に戻り、カラフルな橋を渡って、国道261号へ。
距離がそこそこあったので、一気にペースアップ。

川の向こうにあるであろう道を想像しながら走ったが、道らしき物は木々に覆われて見つけることができず。

あの区間は帰ってからも気になっている区間。


川平駅近くで川を渡り、県道へ。
ちょうど、線路沿いの道と合流するところに
「この先行き止まり」の立て看板があった。

やっぱりい行き止まりなんだろうけど、
「どう行き止まりなのか」気になる〜。




川平駅到着は17時20分。やばい急がねば。
ここは駅舎内に入れた。天井が高く、いい雰囲気。
駅前にはこれまたアスファルトが敷かれたばかりの
ロータリーができていて、モニュメントが設置されていた。

川平駅から千金までの間でスローパンク。

タイヤサイドカットしたところにあてたタイヤ片の角が
チューブに干渉して小さい穴を開けたよう。
ポンプで空気を補充して、何とか千金駅まで。

千金駅はちょっと場所が分かりづらい位置にあり、
県道から入る所でちょっと右往左往。

駅は民家の庭先にあるような感じの駅。
トンネルを抜けた直後にある駅なので、
民家の人は結構な騒音だったんじゃないだろうか。

千金駅を出て、何度か空気を補充したが、
穴がどんどん大きくなってきたようで、
仕方なくチューブ交換。あとちょっとなのに・・・。

江津駅から一つ手前の江津本町駅。18時着。

駅名が外されており、見ただけでは何駅かは分からず。
近くに民家はなく、利用客がどんな人だったか想像できなかった。


駅の周りは竹やぶで視界が悪いが、線路を挟んで向かいには江の川が見えた。
江津本町駅を出て、江津駅方面へ。
車では入れないが、徒歩・自転車が入れる線路沿いの道があり、行ってみることに。



線路沿いの道は江津駅の裏につながっており、ちょっと遠回りになったが、ぐるっと回って江津駅に到着。18時15分。

江津駅は山陰本線の駅として現役なので、ディーゼル車が走っている。乗客もそこそこ乗っているように見えた。



鉄道の距離は108kmだったが、沿線を走ると自分は139kmだった。

訪れていない駅舎もあるし、見ていない道もあるので他に回ればもっと距離は伸びると思う。

コースの景観はとてもすばらしいが補給できる所は限られているので食料は持っておく方がいいと思う。


コースを通して勾配はほぼ平坦。
線路から離れると斜度が上がる坂も出てくるが、問題にならないくらいの坂。

片道ツーリングで、ゴールに回収してくれる車があればお勧めかな。
もしくはコース途中で宿に泊まって半分ずつ走るか。

今回は廃線直後という事で、線路を探すのは容易だった。
また何年かして廃線を活用されるようになったら
再訪してみたい。ホームにも上がっていないしね。

 お し ま い

【走行データ】
走行距離:139.5km
走行時間:6:44
Ave:20.7km/h
三次駅スタート:7:40
三江駅ゴール:18:15
パンク:1回
※パンクなし、写真撮らずだったら
 もっと早く走り切れるコースです。