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峠で写真を撮ってダウンヒル開始。 峠から1kmくらい下った所の左カーブで見事にすってんころりん。ガードレールも無いので、道からはずれ、岩肌の方に滑っていった。
礫のように細くとがった砂利が多く、傷は擦過傷なのだが、刃物で切れたような傷が結構目立った。
ジャージの下で血が出ている感覚があったが、見たら走る気を無くすので、あえて見ずにバイクのチェック。周りの選手が大丈夫か!?と聞いてくれるが、大丈夫だよ〜と空元気を振りまいておく。
バイクの方はブラケットが内側に入ってしまっているが、ブレーキは問題なく利きそう。
他にブラケットの先端カバーが破損して紛失してしまっていたが、それそのものは走りには特に影響がないので無視。 | | |
ホイールも振っている様子も無く、シフトチェンジも問題なし。 というわけで、リタイヤ無しでダウンヒルを開始。
雨が降っているので、前がほとんど何も見えず、オートバイが キリが濃いから気をつけて下ってね〜と案内看板を出して颯爽と下っていくのみ。
おいおい、日本のイベントだったらもう中止になっているよ・・・
| | 打撲と擦過傷が痛く、体温も下がっていたので、散々な状況と言える状態だったが、ふもとまで行かなければ体温も上がってこない。
無理やりバイクにまたがり、惰性でくだっていく。 あちこち痛い。ブラケットも曲がっているし…。 |
ああっ、おニューのチームジャージが…
ああっ、おろしたてのシューズカバーが… ああっ、今年新調したばかりのブラケットが…
ショック・・・orz
下山中、民家に立ち寄り、古新聞を何枚かもらい、ジャージの中にいれる。防寒具の代わりだ。
入れたことで多少マシになったが、下山を終わらせないと根本的な問題解決になっていない。コーヒーも飲んでいく?と聞かれた(と思う)が、ここで家の中に入ってしまうと二度と家から出られなくなりそうな気がしてお断りした。 | | |
山小屋のような建物(閉鎖中)があったので、 一旦停まり、休憩。震えが止まらない。バイクから降りると足が攣り、身動きが取れない。
数分間しゃがみこんで体温を少しでも上げ、下山再開。
| | ふもとまで降りてくると、気温も少しはマシになっていたのだが、雨が止まない。 町に入り、公民館のような所があり、みんながそこへ吸い込まれていく。バイクから降りて、自分も入ってみる。
そこはもう野戦病院の様相で、エマージェンシーシートを体にくるんだ人や、両脇から人に抱えられて、意識を失いかけている人など命がけのイベントになっていた。 |
かくいう私も限界がきていて、もうここでやめようかとも思ったが、 人の体温で部屋が若干温められており、しばらく室内にいると 結構動けるようになってきた。
覚悟を決めて建物から出ると、やっぱり泣きそうな位寒かった。 もうどうにでもなれと下山を再開した。
震えながら走り続けると勾配が緩くなり、路面もややドライの ところが出てきた。
平野部に戻ると完全に日が刺していて、ん?雨なんか降っていたの? ってくらいの状況。周りには防寒用のビニール袋の残骸や、エマージェンシーシートの残骸が散乱していたが、数枚拾い、ジャージの中へ。これでかなり体温ももどり、何とか前へ進める感覚が戻った。
ラストの登り直前のエイドでは円道にたくさんの人だかりが。 どうやらゴールした人が戻ってくる地点とも一緒になっているらしく、嫁の姿も見えた。 | | |
話を聞くと、自分でツアーメンバーの中で7〜8番目らしいが、 多分そうだろうというくらいのもんらしい。
最後のエイドは人ごみがすごく、歓声もすごかった。 本当に自分がツールの選手になったかのような感動。
| | 長めに休憩をとり、ラストのヒルクライム開始。
序盤は体温も戻りつつあったので、調子は最悪の状態を脱していたのだが、半分くらい登った所から再び小雨のような雨が降り始め、体温低下。
そんな感じで途中で休憩しようと止まったところで、や まさんの声が聞こえた。 |
見ると、キャンパーの横でいすに座って震えるや まさんの姿が・・・( ̄Д ̄;; な・・・何?
嫁の話ではや まさんはツアーメンバーの中で 3番手でラストの山岳に入ったと言っていた。
なんでこんな所で止まっているの?? | | |
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